電子部品をいけばなに見立てた作品です。複雑かつ多様化した現在のコンピュータ技術は、一部の技術者のみが知るブラックボックスとなって神秘性を帯び、人工知能やシンギュラリティのようなワードと共に神格化されつつあります。元々神を招く依り代として、また花を献じる文化から来ているいけばなを電子部品によって再構成する試みは、時にコンピュータによって生かされている私たちの、新たな祈りの形として捉えることが出来ると考えています。
1989年生まれ。2017年に多摩美術大学大学院 デザイン専攻情報デザイン研究領域 修士課程修了。コンピュータを用いた表現に関わる広告や商業施設の開発業務に携わる傍ら、「システムと表層の反転」を主題とした表現活動を行う。