セクハラ・インターフェース(喘ぐ大根)

セクハラ・インターフェース(喘ぐ大根)

セクハラ・インターフェース(喘ぐ大根)

触ると艶かしく喘ぐ大根。

日本には「性の大豊作」と言って良いほど驚くべき豊かな性文化があります。 男根崇拝、秘宝館、クリエイティブすぎるラブホテル、春画、TENGAという徹底的に洗練されたアダルトグッズなど、 太古から現代に至るまで、日本人のエロに関するクリエイティヴィティには、目を見張るものがあります。

日本性文化見聞録の「エロティック・ジャポン」がフランスでベストセラーになるなど、日本の不可思議かつ良質なエロに関する国際的な注目度も高くなってきていますが
メディアアートの分野において、なぜか「性」の香りが排除されていることに疑問を持ち、この「セクハラ・インターフェース」の制作を開始しました。 日本人が潜在的に持つエロに関する豊かなイマジネーションに、これまた日本人特有のデバイスへのフェチズムを融合する試みです。
2年強の試行錯誤を重ねて出来上がったのが、現在の「大根を撫でると艶かしく喘ぐ」シンプルなデバイスでした。

 

市原えつこ

1988年、愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア論系卒業。日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。第20回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞、アルス・エレクトロニカ賞でHonorary Mentionを受賞。近年の展覧会として「デジタル・シャーマニズム―日本の弔いと祝祭」(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])、「Ars Electronica Festival」、「文化庁メディア芸術祭」など。

Born in Aichi, Japan in 1988, Ichihara Etsuko is a media artist and fantasy inventor. Her powerful work interprets Japanese culture, customs, and beliefs from a unique point of view and presents new, technology-based approaches. She has received extensive media attention and is a recipient of the Excellence Award at the 20th Japan Media Arts Festival and Honorary Mention (Interactive Art+) in the Entertainment Division of PRIX Ars Electronica 2018. Recent exhibitions include “Digital Shamanism: Japanese Funeral and Festivity” (NTT InterCommunication Center, Tokyo, 2016–2017), the Ars Electronica Festival, and the Japan Media Arts Festival. Ichihara is a graduate of the Department of Theoretical Configurations at Waseda University’s School of Culture, Media and Society.

http://etsuko-ichihara.com/

渡井大己

メディアアーティスト、テクニカルディレクター。1985年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。 テクニカルディレクターとしてグローバルブランドをはじめとしたファッションショー、インスタレーション、ライブ等、広告・エンタメ分野での演出や開発を多く手がける。 アーティストとしては、プログラミングやデバイスを駆使し、テクノロジーがもたらす未来とオルタナティブな世界を具現化する作品群を制作。近年はAIや音声エージェントを利用したアートワークにも意欲的に取り組んでいる。 第18回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品選出。アルスエレクトロニカ賞にてHonorary Mention(栄誉賞)を受賞。